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ipv6なのに遅い!速度が変わらない時の原因と対策とは

ヒカリコンシェル編集部

「IPV6は速いと聞いて手続きしたのに速度が変わらない…」といったことはありませんか?

次世代規格の「IPV6」は、通信速度の改善が目玉となり近年少しずつユーザーを増やしています。

しかし、しっかりとした理解のないまま「IPV6」を契約しても、それだけで通信速度が改善するわけではありません。

ここでは、IPV6とは何かからIPV6なのに遅くなる原因、またその対策方法について解説します。

「せっかく変えたのに遅い!」と悩んでいる人は必見ですよ。


ヒカリコンシェル編集部

ヒカリコンシェル編集部です。

せっかくIPv6オプションに加入したにもかかわらずインターネットが遅い!と言った相談が最近多いです。

ある特定のプロバイダに多いのですが一体なぜなのでしょうか。
実はそれは接続方式にあるんです。

今回は10年以上この通信の世界にいる私たちがIPv6が遅い時の対処法をお伝えします!

この記事が、お悩みの参考になれば幸いです。
では、本文スタートです!

1.Ipv6とは

ipv6画像 IPV6とは、「Internet Protocol Version 6(インターネット プロトコル バージョン6)」の略で、「インターネットで通信をするために決められた最新の規格」のことです。
パソコンは、よく知られているように電気信号で動いています。
そして電気信号は「ON」と「OFF」の2種類しかなく、それは数字の「1」と「0」に置き換えられます。

そのため、外部とやり取りするときもその内容は最終的に1と0の羅列で行われるのですが、その際始めの何桁は何を表すか、次の何桁は何を表すかをあらかじめ決めておかないと、相手とやり取りができません。
大まかな説明ですが、「何桁目は何を表すかなどの決め事」が「インターネットプロトコル」で、その最新の規格が「IPV6」なのです。

1−1.Ipv6なのに遅い!原因は何??

「IPV6にしたのに遅い」という声を時々聞きますが、それには次の3つの原因が考えられます。
①接続方式がIPoEではなくPPPoE

IPV6に関して一つ勘違いしやすいことがあります。
それは、「IPV6自体が速いわけではない」ということです。
IPV6自体は、現在主流である「IPV4」の「IPアドレス枯渇問題」を解決するために開発されたもので、決して通信速度の改善を目的としたものではありません。
ではなぜ、IPV6にすると速くなると言われるのでしょうか?それは、インターネットプロトコル(IP)とともに変えることができる「接続方式(PPPoE方式/IPoE方式)」が関係します。
まず、IPと接続方式の関係は次の通りです。

IP接続方式
PPPoE方式IPoE方式
IPV4利用できる利用できない
IPV6利用できる利用できる

このように、IPV4ではIPoEを利用できない形となっています。
現在主流の、IPV4が利用できる「PPPoE方式」はとても混んでいます。
それに比べてIPV6でないと利用できない「IPoE方式」は混雑していません。
(参考URL:https://www.nttdocomo.co.jp/hikari/provider_list/docomo_net/ipv6/index.html

つまり、IPV4でもIPV6でも接続方式がPPPoEだと混雑しているので遅く、IPV6だけが使えるIPoE方式にすると空いているので速いのです。
ですから「IPV6なのに遅い」という場合には、接続がPPPoE方式になっている可能性があります。
②いつも見るサイトがIPV6に対応していない

今あるWebサイトは「IPV4は対応」ですが、「IPV6には未対応」のものが多いのが現状です。
そして、仮にIPV6 IPoEでIPV6未対応のサイトを閲覧した場合には、IPV4の時と同じ速度しか出ません。つまり、「IPV6にしたのにいつも見るサイトが遅い」といった時には、そのサイトがIPV6に対応していないことが考えられます。
③ルーターやパソコンの設定等が悪い

最後に、設定などが間違っている可能性もあります。
例えばルーターはIPV6 IPoE対応である必要があります。
また、パソコンの設定においてもイーサネットのプロパティにおいて「IPV6」にチェックを入れておかないとIPV6での通信は行われません。
このように、ルーターやパソコンの設定などが悪い可能性もあります。

1−2.夜やゴールデンタイムが遅い!原因とは!?

先ほどのことを踏まえて考えると、IPV6にしたのに夜やゴールデンタイムが遅い、といった場合の原因が見えてきます。
それは「IPV6だけどPPPoE方式を利用しているかもしれない」、ということです。
IPV6は各プロバイダーでオプションとして提供されていますが、プロバイダーの中には「IPV6でもPPPoE方式」のところもあります。
また、IPV6のサービスを始めた時にはPPPoE方式だったが後々IPoE方式になったプロバイダーと契約していた場合には、PPPoE方式で契約しているかもしれません。
つまり、「自分の契約がPPPoE方式でないかを確認」することが必要なのです。

2.Ipv6に変更したけど速度が変わらない時の対策とは?

以上のことから、速度が変わらない時の対策は3つあります。
それぞれ確認してみましょう。

2−1.契約がIPoE方式かPPPoE方式か確認する

「IPV6 を使っているんだけど、言われてみればIPoE方式かPPPoE方式か分からない」といった場合には、プロバイダーの会員サイトにログインして契約状況を確認しましょう。
例えばOCNであれば、以下のような画面で確認することができます。

気になる人はすぐに、自分の契約するプロバイダーの公式ホームページからアクセスして確認してみましょう。

2−2.「IPv4 over IPv6」を利用する

次に、「IPV6 IPoEでもいつも利用しているサイトでは遅い」という場合には、そのサイトがIPV6に対応していないことが予想され、IPV6 IPoEでもIPV4と同じ速度しか期待できません。
そんな時には、自分の契約しているプロバイダーが「IPv4 over IPv6」対応か確認し、対応していればこれに切り替えましょう。
例えば、「IPv4 over IPv6」に対応しているプロバイダーは次の通りです。

対応プロバイダーサービス
BIGLOBE光IPV6オプション
SoftBank光IPv6 IPoE+IPv4 ハイブリッドサービス
ドコモ光V6プラス、transixサービス
So-net光V6プラス
@nifty光V6プラス
IIJmioひかりV6プラス
DMM光V6プラス

サービス名はプロバイダーによって違いますが、内容は同じです。
もし、契約しているプロバイダーが非対応であった場合には、乗り換えの検討も必要です。

2−3.ルーターやパソコンの設定を確認する

最後に設定等が間違っていないか確認します。
それにはまず、ホームゲートウェイの状態を確認しましょう。
ホームゲートウェイの前面には下図のように「PPPランプ」が付いており、これが点灯していると「PPPoE方式」で通信をしていることになります。
その他、IPV6に接続できているかを、下記サイトにアクセスすることで確認することもできます。

(参考URL:https://test-ipv6.com/index.html.ja_JP

繋がっていなければ下図のように表示されます。
つまり、両方当てはまればIPV6でもIPoE方式でもないのでIPV4方式で通信をしているということになり、IPV6ではあるけれどもIPoE方式ではない場合には、ルーターとパソコンを確認します。

①ルーター

ルーターはまず、「機器がIPV6に対応している」ことと「設定が間違っていない」ことを確認します。
手持ちの機器が対応しているかはルーターの取扱説明書、またはインターネットで機種を検索してみましょう。
また、IPV6が有効になっているかも、取扱説明書等を基に確認します。
②パソコン

次にパソコンです。
パソコンは、デフォルト(初期設定)で既にIPV6が有効になっています。
しかし念のため確認するとよいでしょう。
確認の仕方は次の通りです。
・コントロールパネル→ネットワークとインターネット→ネットワークと共有センター→アダプターの設定の変更→「イーサネット」の上で右クリック→プロパティ→インターネット プロトコル6にチェックが入っていることを確認する

このようにして設定等を確認し問題のある所を改善すれば、通信速度は改善するはずです。

3. まとめ

以上、IPV6なのに通信速度が遅い原因と対策についてまとめてみました。
評判を聞くと、「IPV6にするだけで速くなるんだ」と勘違いしてしまいがちです。

しかし、IPV6とはどんなものかを知り、IPV6にすればなぜ速くなるのかを理解しなければ、望むようにはならないこともあります。
この記事を読んで原因を特定し、対策を講じてみましょう。

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