インターネット回線を契約する上で、必ずと言ってよいほど耳にする言葉が光回線・光ファイバーです。
総務省が2019年9月に実施した「通信利用動向調査」によると、インターネット回線の利用者のうち、86.9%が光回線のサービスを活用しています。
在宅ワークが推奨されている中、光回線の普及率は今後もさらに増えていくでしょう。
しかし、光回線や光ファイバーという言葉はよく聞くけど、その意味が分からず、回線の見直しを後回しにしている方も多いのではないでしょうか?
そのような方向けに、本記事ではインターネット回線のプロが、光回線や光ファイバーの仕組み、特徴、おすすめの業者などをご紹介します。
インターネット回線の新規契約、乗り換えを検討している方は是非参考にしてくださいね。
1.光ファイバーの役割は?光回線の仕組み
光ファイバーと光回線という用語がありますが、これらは意味合いが少々異なります。
まず光ファイバーとは、石英ガラスやプラスチックなど高純度の繊維を素材とした特殊なケーブルのことを言います。
その大きな役割として挙げられるのは、下記2点です。
- データを遠くまで届ける長距離
- 通信ノイズに邪魔されにくく高速で安定した通信
光は通信していく中で拡散されていき、遠くまでデータが届かないケースがあります。
しかし、光ファイバーを利用すれば長距離通信でも光が減衰せず、大容量かつ完全なデータを届けることが可能です。
また、データの通信を行う上で妨げとなるのがノイズですが、光ファイバーの素材として利用されている石英ガラスには、電気を通さない性質があります。
石英ガラスによりノイズを遮断することで通信が安定し、さらに高速通信も可能となります。
データを遠くまで届けられる長距離通信と、安定かつ高速通信を実現できるのが光ファイバーの役割です。
一方、光回線とは、光ファイバーを複数束ね、ケーブルを巡らせた回線のことを言います。
そして、光回線を利用したインターネット通信が光通信です。
光ファイバーと光回線は同じ意味とされることも多いですが、厳密には定義が異なるので、ご注意ください。
2.工事が面倒なだけじゃない、光回線の特徴
インターネット回線を契約しようと思うと、立ち会いなど工事が面倒なイメージがありますよね。
もちろん、光回線にも契約の手続きや工事など、多少手間の掛かる工程は発生します。
しかし、手間を掛けてでも得るべきメリットがあるので、ここでは光回線を利用する利点をご紹介していきます。
2-1.高速な通信で快適にネット回線を利用できる
光回線を利用する大きなメリットは、通信が高速である点です。
通信速度の指標としては「bps」という1秒あたりに転送できるデータ数の単位が利用され、快適に動作する数値の目安は下記表の通りです。
Webサイトの閲覧 メール・LINE受信 | 1Mbps |
LINEビデオ通話 動画視聴(HD720p) | 3Mbps |
動画視聴(HD1080p) | 5Mbps |
4K動画視聴 オンラインゲームプレイ | 25Mbps |
回線に多く負荷が掛かるのは、4K動画の視聴やオンラインゲームのプレイで、目安として25Mbpsの速度が必要と言われています。
しかし、光回線の最大通信速度は1Gbpsであり、回線に負荷の掛かる操作をしても、問題なく快適に利用できます。
スマートフォンの利用者が急激に増え、また動画やゲームの品質が上がっている一方で、大容量の通信が求められています。
光回線を利用した高速通信は、今後さらに普及していくことが予想されるでしょう。
2-2.安定した通信で利用したい時に使える
先述の通り、光回線はノイズに強い光ファイバーのケーブルを採用しているので、安定した通信でインターネットを利用できます。
インターネット回線はこれまで、アナログ電話回線を利用したADSLが主流でしたが、通信基地局から遠いほど速度が安定しないデメリットがありました。
しかし、光回線は通信基地局からの距離に関係なく、速度水準は一定に保たれます。
画像出典:NTT西日本
2006年以降ADSLの契約数は減少しており、光回線が提供されていないエリアなど特別な理由がない限りは、光回線の利用をおすすめします。
2-3.容量制限がないので通信し放題
YouTubeの動画視聴やオンラインゲームのプレイには、大容量のデータ通信が発生します。
また、最近ではテレワークの増加に伴い、自宅のネット回線を利用しオンライン会議を行っている方も多いでしょう。
こちらも大容量のデータのやり取りが発生しますが、光回線は通信し放題なので、容量制限による速度低下などは起きません。
通信容量を気にすることなく、いつでも快適にネット回線を利用したい方は、光回線サービスがぴったりです。
3.光回線工事の手順
光回線サービスを利用するには、光ファイバーのケーブルを引き込む必要があります。
しかし、光回線工事を必要としないケースもあります。
ここでは、光回線工事が不要になるケースと、工事が必要な場合の手順を見ていきましょう。
3-1.光回線工事が必要か不要か確認
光回線工事が不要となるのは、主に下記の場合です。
- 光コラボから光コラボへ事業者変更する場合
- 集合住宅に光回線が既に導入されている場合
それぞれ不要となるケースの詳細を解説していきます。
3-1-1.光コラボから光コラボへ事業者変更する場合
光回線を提供する光コラボ業者から別の光コラボ業者へ乗り換えることを、事業者変更と言います。
事業者変更では、それまで利用していた光ファイバーケーブルを利用するので、光回線工事が不要となります。
画像出典:NTT西日本
なお、光コラボと事業者変更の詳細については、下記記事をご参照ください。
3-1-2.集合住宅に光回線が既に導入されている場合
マンションやアパートなどの集合住宅では、既に光回線を導入しているケースがあります。
下記図のように、各戸まで光回線ケーブルが配置されていれば工事は不要です。
画像出典:NTT西日本
3-2.光回線工事日の決定
光回線の工事には、立ち合いが必ず必要となります。
自宅にいる日を工事日として、調整するようにしましょう。
ただし、年度末など引っ越しシーズンは工事を行う業者の予定も確保しにくくなるので、日程調整は早めに行うようにしてください。
3-3.光ファイバーケーブルを自宅へ引き込む
光回線を利用するには、光ファイバーケーブルを電柱から自宅へ引き込む必要があります。
通常は固定電話の電話線を通す配管を利用し、ケーブルを引き込みます。
画像出典:ソフトバンク光
固定電話を利用しない家庭は増えていますが、この電話線用の配管はほとんどの戸建てで通っています。
しかし、配管に空きがないケースもあり、その時はエアコンダクトや壁に穴を開け、ケーブルを引き込みます。
画像出典:ソフトバンク光
3-4.光コンセントの設置と機器の接続
自宅の部屋内へ光ファイバーケーブルが引き込まれれば、光コンセントが設置されます。
画像出典:ソフトバンク光
その後、光回線終端装置に光ファイバーケーブルを接続し、モデムやルーターが設置され、光回線の開通を確認します。
ここまでは業者作業となるケースがほとんどですが、無線ルーターなどの設定は利用者が行うケースもあります。
設定に不安があるという方は、契約したい業者のサポート体制を必ずチェックし、いつでも質問できるか確認しておきましょう。
光回線の工事手順は以上ですが、これらの手順は業者によって異なります。
契約を考えている業者の工事手順詳細を調べても分からないという方は、当サイトの無料インターネット相談窓口の利用もご検討くださいね。
光回線の工事の際に注意すべきこと
インターネット回線の中で圧倒的なシェア率を誇っている光回線ですが、郊外や山間部では、光ファイバーケーブルが設置されていないケースも多いです。
また、集合住宅地では、開通工事に管理会社の許可が必要です。
光回線を利用したくても、光ファイバーケーブルが設置されていなかったり、管理会社の許可が下りなければ、そもそもサービス自体を利用できません。
一軒家に住んでいれば住宅メーカーに、集合住宅地に住んでいれば管理会社に、あらかじめ光回線の利用可否を必ず確認しておきましょう。
プロが選ぶおすすめ光回線
NTTが光回線を業者へ卸売りする光コラボの普及により、光回線サービスを提供する業者は非常に多くなっています。
しかし、多くのサービスがある中、どの業者を選んでよいのか分からない方もおられるでしょう。
ここでは、プロがおすすめする光回線を3選ご紹介します。
5-1.プロバイダが豊富な「ドコモ光」
画像出典:ドコモ光
対応エリア | 全国 |
戸建て月額料金 | 5,200円(税込5,720円) |
マンション月額料金 | 4,000円(税込4,400円) |
スマホのキャリアでお馴染みのドコモが提供する光回線が、ドコモ光です。
ドコモのスマホユーザーであればセット割が適用されるので、家族全員のスマホの月額料金が永年最大1,000円(税込1,100円)OFFになり、非常にお得です。
また、ドコモ光はプロバイダが非常に多く、全24社から自由に契約できます。
月額料金や通信速度だけでなく、キャッシュバック特典など、様々なサービス内容を比較して選べるのも大きなメリットです。
5-2.乗り換え時の補填が充実している「ソフトバンク光」
画像出典:ソフトバンク光
対応エリア | 全国 |
戸建て月額料金 | 5,200円(税込5,720円) |
マンション月額料金 | 3,800円(税込4,180円) |
大手キャリアのソフトバンクが提供する光回線が、ソフトバンク光です。
ドコモ光と同様に、ソフトバンク光にもスマホの割引サービス「おうち割」があり、ソフトバンクとワイモバイルの月額料金が永年最大1,000円(税込1,100円)OFFとなります。
ソフトバンクもしくはワイモバイルのスマホユーザーは要チェックのサービスです。
また、ソフトバンク光は他社サービスから乗り換える際、発生する違約金や撤去工事費が最大10万円キャッシュバックされます。
違約金が10万円を超えるインターネット回線サービスは基本的にないので、お金の負担なく乗り換えられるのもメリットです。
5-3.通信速度に定評のある「So-net光プラス」
画像出典:So-net光プラス
対応エリア | 全国 |
戸建て月額料金 | 5,580円(税込6,138円) |
マンション月額料金 | 4,480円(税込4,928円) |
ソニーグループのSo-netが提供する光回線が、So-net光プラスです。
業者によって速度の速さにはバラつきがありますが、So-net光プラスの通信速度は非常に評判が良くなっています。
その理由としては、次世代通信技術である「v6プラス」を利用しているからです。
NTTの光回線を多様な業者が共有する光コラボは、利用ユーザーが多くなるので、回線の混雑が発生しやすいデメリットがあります。
しかし、So-net光プラスの「v6プラス」は回線が混雑しにくい技術を利用しており、通信速度の低下を抑えることが可能です。
画像出典:So-net光プラス
また、「v6プラス」の利用には特別な機器が必要ですが、So-net光プラスは初期費用や月額料金不要でレンタルできます。
さらに、So-net光プラスでは「auスマートバリュー」が適用され、家族全員のauスマホ料金が月額最大2,000円(税込2,200円)OFFとなります。
auスマホユーザーの方にぴったりの光回線と言えるでしょう。
以上がおすすめの光回線業者3選となります。
なお、他にも光回線業者をチェックしたいという方は、下記記事をご参照ください。
まとめ
インターネット回線の契約時によく耳にする光ファイバーと光回線について、サービスの仕組みやおすすめ業者をご紹介しました。
光回線は高速通信を可能にした技術で、今や多くの家庭で導入されています。
高解像度の動画がネット上で提供され、さらにオンライン会議の機会が増えた現代において、通信速度が速いインターネット回線の利用は必須と言えるでしょう。
もし、本記事の内容を読んで不明な点がある方、もしくは自分にぴったりの光回線を知りたい方は、当サイトのインターネット相談窓口をご利用ください。
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2015年から始まった光コラボレーションの普及により多くの事業者が顧客の集客に力を入れています。
「NTTかと思って契約したら違う会社だった」
「絶対に変えないといけないような勧誘だった」
「フレッツ光からコラボに移行して速度が遅くなった」
などなど・・実際に光コラボへの乗り換えによりこのような思いをされている方も多いはずです。
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